座標軸の説明


井上雅文が使用した座標軸とそこに表される陰陽虚実についての紹介です。

井上雅文の作業〜座標軸への祖脉の記録

井上は独自のスタンプまでつくり、毎日の臨床で出会う脉を記録していった。
膨大なデータにより脉と症状とのつながりを見つけ、病証に結びつけていった。
以下に井上が使用した座標軸とそこに表される陰陽虚実を紹介する。
(※以下、図は医道の日本社『脉から見える世界』より改変)

それぞれの象限で要素によって線の位置が移動する(青線は平脉を表す)

「浮・実・数」であり、座標軸にその線を書き込むと、できあがりの四角形は左上に位置するようになる。

陰虚・陰実という脉も古典に記載の要素を書き込むとそれぞれ以下のようになる。

<陰虚〜浮・虚・遅(滑)>
<陰実〜沈・実・数(濇)>

上記の座標軸への記述を進めるうちに、古典に表記のある陽実、陰実、陰虚という脉が
座標軸の各象限上に分かれて表現されることが判明した。
井上は3つの脉図から、陽虚の脉はまだ書き込みのない右下方に表現されると類推し、
陽虚の脉の要素を「沈・虚・遅」であると定義した。

これは井上の大きな発見であった。

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